「クロス(CROS)
補聴器」について
「クロス(CROS)補聴器」とは先天性・後天性を問わず、片耳難聴および聴力の左右差が大きい方に有効な補聴器です。先天性難聴、突発性難聴・ムンプス難聴(おたふく風邪)などの、片耳が聞こえないか、聴力が低下している方にお勧めをしたい補聴器です。
仕組みは左図のように、聞こえにくい側の音を拾い、電波によって聞こえる側(または軽度難聴程度)の補聴器に飛ばすことで、聞こえない側からの音を聞くことで聞こえの改善をします。このことから必ず両耳に補聴器を装用します。
「メリット」
・複数人で話しをするときに、聞こえない側からの話し声がわかる
対面での会話と違って、聞こえづらい側からの声かけに気付くのは難しいかもしれませんが、クロス補聴器ならば聞こえの範囲が広がるので、気付くことが出来るでしょう。
「デメリット」
・音の方向感覚が認識しづらい
例えば左耳が聞こえ、右耳が聞こえないとします。クロス補聴器をつけると、右側からの音も左耳から入ってくるため、音がどの方向から来たのかが認識しづらくなります。
・電池の消費が早い
聞こえない方の音を聞こえる方の補聴器に送り続けるため、常に通信をした状態になります。そのため、通常の補聴器よりも電池の消耗は早くなります。
「クロス補聴器の種類」
<耳かけ型>
耳かけ型は耳に掛けて使います。小型なので目立ちにくいです。
メリットはこもり感が少ないことや、適用聴力の幅が広いことです。
デメリットは汗や雨が補聴器にかかりやすいことで故障リスクがあることや、
メガネやマスクをしているときに少し邪魔になってしまいます。
<耳あな型>
装用する耳の形を採取して作るオーダーメイドタイプの補聴器です。
メリットは、耳介の集音効果を使えるため、自然な聞こえ方になります。
デメリットは耳の穴をピッタリと塞いでしまうので閉塞感・こもり感が出るかもしれません。
「価格について」
クロス補聴器(送信機)の価格は3メーカーが扱っており、全て10万円前後です。
しかし、クロス補聴器(送信機)単品では使うことができないので、必ず聞こえる耳につける補聴器も必要です。補聴器は各メーカーでクロス補聴器に対応しているものは決まっています。
当社では、全てのメーカーの全てのクロス補聴器を扱っております。
試聴は無料で、試聴期間はおおむね1週間から長くて1ヵ月程度です。