当社の数多くいる精鋭の1人が来年6月に行われる第25回「日本言語聴覚学会」で発表を予定しています。
研究内容の発表概要は以下の通りです。
【メーカーと協力した言語聴覚士養成校での補聴援助システム「ロジャー」の周知活動】
佐藤俊樹1) 鈴木弘一 2)
株式会社岡野電気1)
リオネットセンター川口店1)
埼玉福祉保育医療製菓調理専門学校言語聴覚士科1)
ソノヴァ・ジャパン株式会社 2)
【はじめに】 従来の伝統的な「赤外線補聴システム」「FM 補聴システム」に比べ、PHONAK 社の デジタル無線方式の「ロジャー」は優位性を持ち、多くの教育現場や行政・企業でも活 用されている。しかし、養成校ではロジャーを体験する機会が乏しく、聴覚領域に進ん でからロジャーを知る言語聴覚士も少なくないと思われる。今回、言語聴覚士養成校 での授業の一環として、メーカーと協力して「ロジャー」の周知活動を行ったので報告 する。
【対象】 言語聴覚士養成校 2 年生で『小児聴覚障害』を受講した学生 38 名と、3 年生で『聴 覚系の構造機能病態Ⅱ』を受講した 31 名である。
【方法】 ロジャーの体験をする前に、補聴器についての講義を 1 コマ(90 分)行い、その中で 補聴援助システムの有効性について学生に教えた。そして、次のコマの講義の一部 で、メーカーの社員によるロジャーについての講演(40 分)とロジャーの体験(20 分) の時間を設けた。
その後、学生たちにアンケート(自由記述)への回答を求めた。
【結果】 アンケートでは、「補聴器自体を見るのが初めてで貴重な機会だった」「ロジャーでは 教室の隅からでも先生(話し手)の声が聞こえて驚いた」「将来病院や施設で聞こえに くい患者さんには補聴器を提案してみたい」などの感想が見られた。
【まとめ】 本活動は、聴覚領域を志望する学生の事前教育という側面のみならず、成人領域等 のその他領域を志す学生にとっても補聴器・ロジャーの有効性について学ぶ、重要な 機会であったことを示唆する結果であった